喜・楽・快護

辛く苦しい介護(悔護)を”斜め”な一案で少しでも心の軽い介護(快護)目指して

【介護業務】 改善か削減のヒントを掴むために業務の視覚化にチャレンジしてみる

【介護業務】それぞれの業務を行っている全体と個人の時間を表やグラフで見える化してみる

このブログは、

介護現場でのリハビリ業務を長く経験している作業療法士

  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験をもとに
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が
  • 高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりする

様々な事柄に対して、”斜め”からの解釈の記事を書いています。

似たような考え方の人には少しの後押しと、

八方塞がりの人には少しの息抜きなど、

介護に関する”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術では、ありませんが皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

頭の中に広がっている【介護業務】をグラフや表にして、普段行っている業務の振り返りをしてみる

同じ介護施設・事業所内での業種による時間割の違い

大概の療法士は分単位の時間割を使用している

個別訓練が多い理学療法士作業療法士などの職種は、一日や1週間のスケジュールを時間割にして、

〇〇時△△分~⬜分間は「誰々さん」の個別訓練

〇〇時~       は「カンファレンス」

などを一覧表にして自己管理している事が多くあります。 

支援ソフトを導入している施設・事業所もあれば、個人でエクセルを使って作成している人もいます。

 

※ 代表的な支援ソフトとして、

タックリハビリテーション支援システム

リハメイト

など、他にも様々な支援ソフトがあります。

(私自身が実際に使用した経験のあるソフトは「タックシステム」です。個人の感想も含めてメリット・デメリットは割愛します) 

基本的なスケジュール管理は表形式で時間と利用者の順番を予約し、実績を入力する形式のため多職種も同時使用すると利用者の時間割と合わせて、一目で確認することができます。

これらのソフトや表を使うことで各自の業務内容やスケジュールを把握し、業務をスムーズに進める準備をしています。

https://2.bp.blogspot.com/-5h3ABQXkvR4/W-0g3xXVV2I/AAAAAAABQNQ/CKW0j23TF9Y7zC--lDTDJ7WoSUES-i4BACLcBGAs/s180-c/kaisya_computer_sports_man.png※いらすとや さんより借用

 

 

介護員や看護師の業務は時間内に複数相手のために時間割を作りにくい

介護員や看護師は基本的に

  • 〇〇時~   起床介助
  • 〇〇時△△分 入浴介助
  • 〇〇時~   バイタルサインチェック

など、項目はありますが定められた範囲時間内に複数の利用者の介護を行なうことが業務内容のため、リハビリ関連職のような分単位の時間割は、なかなか作れません。

結果として、その日の担当者によってフロア全体に必要な時間や安全度に差が生じてしまったりします。場合によっては、次に行うべき業務に間に合わず時間に追われてしまい最終的に記録を書くためのサービス残業が増えていったりします。

https://4.bp.blogspot.com/-lmHccQngtWw/WKbKjNveHfI/AAAAAAABB1k/i4gHYT5GA70W9GE_N2q_SOi-gyi18JzUQCLcB/s180-c/isogashii_hakui_man.png※いらすとや さんより借用

 

図表化できなさそうな頭の中で計算している業務を図表化する

程度の差はあっても頭の中で計算している

実際に一緒に働いていた介護士さん達は、

  • 「この人の起床には〇〇分かかる」
  • 「こちら人は起床後すぐにトイレに行くから〇〇分必要」

など、利用者一人ひとりに必要となる時間の予測を利用者の体調や様子などを見ながら計算してフロアリーダーや他の職員と相談しながら業務を進めていました。

ここまで細かな計算ではなくても、

  • 「あの人は、いつもお話しをするから時間がかかる」
  • 「あの人は、介助に協力的ですぐに次の人に行ける」

など、漠然とした計算と予測は行っているはずです。

https://2.bp.blogspot.com/-PHW69E8l4DE/W2aRKUoipoI/AAAAAAABN2k/zRj1nHf71DgPbFtA7IiI8UVPrCSqpS69ACLcBGAs/s180-c/ai_oinukareru_singularity.png※いらすとや さんより借用

図表化し、業務全般を客観的に見ることができれば、業務改善の切っ掛けとなります。

業務改善に触れている過去記事です。よろしければ、お立ち寄りください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

はじめは全体の計算から、個人の計算は慣れてから

時間割を作るといっても、はじめは予定ではなく実績を一覧にした方が作りやすいと思います。

そして、作るのは個人にかかった時間ではなく

「起床」「排泄」などひと括りに要した全体の時間

色別などで塗りつぶしていくと分かりやすいと思います。

その日の体調や気分などにより、利用者個人に要する時間は変化することを前提にする必要があります。

あらかじめ余裕を作ったつもりでも体調不良や急変、転倒など予想していないことが起こりやすいのも介護の現場では珍しいものではありません。

https://3.bp.blogspot.com/-6xQDS1YyQ-o/V9aG_88Q6fI/AAAAAAAA9mM/-WNjMOkfddEsHWKwxdLfEBrgT9TBZhXOgCLcB/s180-c/kaigo_kurumaisu_obaasan.png※いらすとや さんより借用

 

業務全体と利用者ごとの時間割に慣れたら、職員自身の時間割も作ってみる

前述した介護職員さん達は、お互いに職員同士の時間も予測して業務を進めていました。

やはり、というか当然な話かもしれませんが、このような予測を全く立てず行き当りばったりな業務を行い必要以上に時間がかかってしまう職員もいたので必要だったのかもしれません。

ただし、職員個人の時間割は

職員の優劣をつけるなどの誤りに陥らないように注意する必要があります。

忙しい業務の中で、「時間がかかる」ことは確かに他の職員に負担をかけてしまいがちですが、そのような職員さんならではの情報を集めてくることもありますし、場合によっては業務のポジションを変えてみるという工夫を取り入れるチャンスとなるかもしれません。

とはいえ、介護・介助技術が未熟な場合には、技術向上の機会を作らなければ未熟のままになり、施設・事業所としての向上や技術の底上げは見込めません。

技術の底上げで指導で悩んでいる方は、お試しください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

まとめ

一見難しそうな介護業務の”見える化”にチャレンジして

【業務改善【業務削減のヒントを

掴み取る!!!

業務の改善や削減は簡単には、できません

しかし、その簡単ではない時間割作成にチャレンジしても業務時間中に無理を強いるチャレンジ方法でない限りは利用者さんは怪我をするような危険は生じません

 

時間割も一度で一気に作成が難しければ、「朝の1業務」または「夕方の1業務」などを試しに行って見るだけでも良いかと思います。

 

大切なのは、小さなステップを一段目の目標に設定することです。

どうせ変えられない思っている時程、不満は強いはず

なので小さな、本当に小さなステップを第一段階として試してみることだと実際の業務についている現在も感じています。

 

私達の業務時間や業務負担の軽減・削減は、自身の健康管理や利用者との余裕ある関わりを作ることでお互いに良い状況を還元する可能性があります。

もし、現在の業務に不満や疑問を感じたら、無理のかからない可能な範囲でお試しください。

 

以上、今回の”斜め”な一案でした。

こんな事を考えながら日々の介護業務を行っている者もおります。

読んで下さった方の一人でも、介護に関する辛い”気持ち”

少しでも「軽く」なったと感じていただければ幸いです。

介護と生活 【着替え】も活用次第で簡易的な【機能訓練】にすることができる

普段の生活にちょっと一工夫加えると、

【介護予防】的な【機能訓練】にできる

 

このブログは、

  • 介護現場でのリハビリ業務を長く経験している作業療法士
  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験をもとに
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が
  • 高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりする

様々な事柄に対して、”斜め”からの解釈の記事を書いています。

似たような考え方の人には少しの後押しと、

八方塞がりの人には少しの息抜きなど、

介護に関する”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術ではありませんが、少しだけ試しやすいもの

書いています。

いずれかの記事をお試しいただいて、皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

今回、紹介する方法や考え方は【介護予防】の側面が強い方法です。

すでに”介護施設・事業所”をご利用されたり、リハビリを受けている方は

必ず、担当をしている方に相談可能な範囲でお試しください。

体(身体)に無理な負担をかけると良い面よりも良くない面が出ることがあります。

 

 

 

普段生活で行っていることは工夫次第で様々な練習に応用できる

【着替え】も色々な体を動かす機会

【着替え】とは①・・・行うことでの区別

 医療や介護では「更衣(こうい)」と書きます。

着替えを行っている方法の区別として、

  • 現在着ている衣服を脱ぐこと・・・脱衣(だつい)
  • 新たな衣類を着用すること ・・・着衣(ちゃくい)

と呼びます。

 

【着替え】とは②・・・着用する部分での区別

着用する部分としては、

  • 上半身・・・上衣(じょうい)
  • 下半身・・・下衣(かい)

と区別します。

上衣は肌着や上着など、そのままの言葉を用いますが、

下衣はパンツ・ショーツ・ズボンなどの表現が多いものの、最近はズボンも

「パンツ」と呼ばれるので私個人は時々混乱することがあります。

 

また、

靴下や靴の脱ぎ履きなども更衣の一部です。

 

【更衣】で使われている機能

ICF国際生活機能分類国際障害分類改訂版ー」 では、

「セルフケア」の中に記されています。

ICFと身体機能(しんたいきのう)に関して少し触れている記事です。

よろしければ、読んでみてください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

更衣に関する身体機能としては、

  • 袖を通すために肩や肘など腕の曲げ伸ばしを行う
  • ズボンを履くために股や膝など足の曲げ伸ばしをする

と、いったような 手足を動かす 

ことはイメージしやすいかと思います。

 

その他にも、

  • 衣服の前後左右を判断する
  • 着脱の順番を認識する
  • 衣類の厚さや種類を選んで決める季節感や用途など

  (友人と映画を見に行く、高価なお店に食事に行くなどの用途)

等など実際には体の中で沢山の部分が働いて、

着替え【更衣】を行っています。

https://3.bp.blogspot.com/-JZyG258XyvY/WlGntvgrELI/AAAAAAABJds/WaS0DlUusvkZDplN8aHhIItARDfiU52XwCLcBGAs/s180-c/fashion_ushiromae.png※       https://4.bp.blogspot.com/-p-G5rSAeavM/Vuoy2ffxY6I/AAAAAAAA47A/XHNbX6bTKhMXafLZmqHzEBwTZZtbCP9Cg/s180-c/kaigo_kigae.png

 

 

【更衣】に向いている衣服の種類

体の動かし方や「できること」、介助が必要なことにより変わってきますが、

シャツの場合は、かぶりシャツよりも前開きシャツの方が

自身でも介助を受けるのにも容易に行うことができます。

※ 最初にも書きましたが、リハビリを受けている方などは

必ず担当の方に相談してください。

また、上衣・下衣ともに

身体にピッタリとキツめのものよりも

ゆったりと柔らかめの生地とサイズの方が望ましくなっています。

https://3.bp.blogspot.com/-H9IE49tsrYc/Wxdug8IHHjI/AAAAAAABMfA/s1_0psUyYM8-WrmRzox_VJpkcPxUBywMwCLcBGAs/s180-c/fashion_oversize_tshirt_man.png

 

 

具体的にできる【更衣】を使った【機能訓練】

先程書いたように、

肩や肘、股や膝の曲げ伸ばしの他にも練習できることは沢山あります。

例えば、

  • ボタンを通すために摘んでボタンホールに上手く合わせるための指先の力とコントロール
  • 前後ろや裏表が正しいかを確認する目と脳の認識力
  • 着替え中に倒れないでいるためのお腹や背中、腰など「体幹」の力とバランス
  • 裾と爪先を通すための体の柔らかさ

など、様々な練習に応用が可能です。

それぞれ身体や目的に見合ったことを意識するだけで行いやすくなります。

※ 実際に行う時に20~30分など実用的でないほどに時間がかかることは、訓練として殆ど意味はなくなります。実用可能な範囲で(繰り返しますが相談のうえ)行ってください。

 

 

個人的には、前開きの肌着は”ボタン式””マジックテープ式”など種類があり、

指先の練習に使い分けしやすいと考えています。

 

また、同じような意味で前開き式の衣服は、

ボタンの大きさや形のバリエーションが豊富のため、

力加減によって種類を変えられる強みがあります。

 

ズボンもベルトを使ったり、ジャージ系のもので紐を結ぶこともでき、靴下も長さや五本指ソックスや指先なし靴下かで体の使い方を変えることができます。

 

 

【着替え】を【機能訓練】と絡めて行うと目標を明確にしやすくなる

日中と夜間とを「寝間着」と「普段着」のように時間で分けたり、

「仕事着」と「運動着」、「会食」のように場所や目的で分けたり、

「春夏秋冬」など季節・気温によって分けたりと

衣服は季節や時間行きたい場所などにより用途が変化します。

 

これらを上手く活用すると「〇〇に食事に行きたい」など、

生活においての目標を分かりやすくできることがあります。

 

具体的な目標を思い浮かべる事ができるとケアプランは、

より具体的に密度を濃くすることが可能になります。

 

ケアプランと希望に関する記事2つです。

よろしければ読んでみてください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

「一人でできる部分」と「介助を受ける部分」を明確にしていくことで

より良い介護生活を長く営むことができれば、

”介護する人””介護を受ける人”もお互いに”辛い”部分を減らせるかもしれません。

 

以上、今回の”斜め”な一案でした。

読んで下さった方の”介護”に関する”気持ち”

少しでも「軽く」なっていただければ幸いです。

介護の知識や技術は【独自性】と【再現性】を使い分ける

移乗動作などの介助方法や業務のシステム化は”独自性”よりも【真似しやすい】技術や知識を伝えたほうが職員同士の【共感】を得られやすい

このブログは、

  • 介護現場でのリハビリ業務を長く経験している作業療法士
  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験をもとに
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が
  • 高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりする

様々な事柄に対して、”斜め”からの解釈の記事を書いています。

似たような考え方の人には少しの後押しと、

八方塞がりの人には少しの息抜きなど、

介護に関する後ろ向きな”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術ではありませんが、少しだけ試しやすいもの

書いています。

いずれかの記事をお試しいただいて、皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

介護現場で活用する知識や技術は「どれだけ使いやすいか」で業務の進め方が変化する

介護の技術は伝達が大変難しい

介護技術とは

介護現場で働く、または自宅で家族の介護を行う時に様々な場面で必要になるのが「介護に関する技術」です。

簡単な例を挙げると、

  • 食事で食べ物を口まで運ぶ”食事介助”
  • ベッドから起こすための”起床介助”もしくは”離床介助”
  • 車イスなどに乗り移る時の”移乗介助”
  • お風呂の前後などに行う”更衣(着替え)介助”
  • オムツの交換などの”排泄介助”
  • 歩く時に支える”歩行介助”

など沢山あります。

これら、生活を支えるために介入する際に用いるのが「介護技術」です。

誰でも簡単にできそうですが、一つ一つに細かい注意点があり介助する側とされる側のお互いの苦痛や負担が少なく介助を行うことは思いのほか難しいことです。

https://4.bp.blogspot.com/-QIwk1h2YwnM/WFo-5dLoeWI/AAAAAAABAi4/d-6rlvanPBEsNolPqFici8vl59Bt_f18wCLcB/s180-c/kaigo_kusuri_kyohi.png

 

 

増え続ける介護技術

移乗動作に関する介護技術を例のとってみると、

  • 抱きかかえるようにして行う”全介助”
  • ある程度は本人の力を活用し支える程度の”一部介助”
  • 転ばないように注意しながらの”見守り”
  • 寝たきりの人を二人で支える”二人介助”
  • 専用の器械を用いる”リフト介助”

ざっくりしても、数段階に分けられます。

更に、全介助でも介助者が片膝を床につけて抱えるような方法

介助者の膝の上に利用者に座ってもらうような体勢をとって支える方法など様々な方法が「技術」として形作られ講習会が行われています。

最近は「ボディメカニクスを理解して介助する”

方法を目にする機会が増えています。

特に「どの方法が正解」などはありません

 

今回の結論になってしまいますが、

『時と場合』・『ケースバイケース』で使い分けて

お互いに無理のかからない方法

あえて挙げるのならば正解だと考えています。

リハビリ職としても個人的には「ボディメカニクス」は非常に有効だと考えていますが、わざわざ小難しい単語を使って聞く人の抵抗感を強めるよりも「人が動きやすい方法」とかイメージしやすい言葉のほうがしっくりきます。

また、理解して実践している方は無意識に行っているようですが、

「利用者の”認知機能”に対しての配慮があるかないか」

→利用者が介助を受ける状況を理解し把握しているか?

という部分は「ボディメカニクス」の説明には含まれていません。

なんとなく、”講師”や”考案者”と呼ばれる人は、工夫しすぎて小難しい言葉使いになってしまっている気がします。

 

技術は使い分けることで活用される

私が働き始めた約20年前に比べても実に沢山の介護技術が世の中に登場しています。

技術としての手段は様々ですが、それぞれの目的は

介護提供者の負担を軽く、介護を受ける人はできる力を発揮して自信を取り戻す。

という点に変わりありません。

目的が明確なので、手段は相手の体調やその他の様々な状況により変わっていきます。

どういった場面で、どの方法を使うのかを判断するのは”技能”となります。

 

技術と技能に関する記事も書いています。

よろしければ読んでみてください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

 共有できること、ものがあると仲間意識が強くなる

少しだけ、介護から離れた例えの方がイメージしやすいかもしれません。

私が学生の頃だった約20年前は「たまごっち」の初代が流行った頃でした。

コンビニやおもちゃさんで手に入れることができると

持っている人同士の仲間意識や育て方に関する共通の話題

などが拡がったものでした。

最近でも、「タピオカ」など”流行りもの”を経験したかどうかで

”話題の共有”を認識することはあるかと思います。

このように”話題”もしくは”物品”を共有すると人は仲間意識が強くなります。

 

介護現場においても、「この前教えてもらった方法を試したら上手く行ったよ」など

共有できることがあると仲間意識は増えていきます。

http://4.bp.blogspot.com/-R5fd_pogAvk/VmFjdlOMvqI/AAAAAAAA1VA/W589zmXCPq8/s180-c/kaigo_family.png

 

共有できることを増やすには、【独自性】よりも【再現性】

最近は、You Tube などでも「実験動画」など増えていますが、”再生数”や”いいね”の数だけを基準に判断すると、”真似しやすいもの”の方が

”専門的なもの”よりも遥かに多い印象を受けます。

 

新しい技術を覚える、または未経験の分野に挑戦する時には特に

ハードルが低いものの方がチャレンジしやすいのは当然のことです。

 

技術や技能・知識の伝達は、相手と自身の技量を見定めてから

自分自身が習得している技術や知識を伝達する際に相手の技量や力量を探ることはほとんどの人が行います。

では、自分自身の技量や力量は把握しているでしょうか?

 

例えば、先にも少し触れましたが移乗介助を例にしてみます。

Aさんは、「ボディメカニクス」を理解し上手に使いこなしています。

Bさんは、イマイチ上手く使いこなすことができていません。

 

BさんがAさんに「ボディメカニクス」を活用した方法を質問しAさんが返答する時に皆さんがAさんの立場であったなら、どのような返答を行うでしょうか。

 

  1. 『「ボディメカニクス」を理解していない』と捉えるか、
  2. 『「ボディメカニクス」以外の部分で違いはあるのか?』と捉えるか

 

私の言う”自身の技量や力量を把握する”とは、2の方を指してます。

 

つまり、Bさんの「ボディメカニクス」の理解の度合いを探ることの他に

違いはあるのか?違うとすればどこか?を

見つけることが自身の技量・力量を把握することになります。

 

前述したように、利用者の認知機能や状況把握に配慮していることを無意識に行っていたままでは、もしかしたらBさんの直面している問題の解決につながらないかもしれません。

 

介護現場で他の人と何かを共有する時には、自身の情報も整理する必要があります。

その上で、技術・技能や知識を共有することができれば、より相手に伝達する情報量が多くなります。

 

伝達された技術・技能や知識が実践しやすいものであれば、

情報の共有と仲間意識は強くなります。

万が一、伝達された技術・技能や知識を活用しても上手く行かなかったとき

「なぜうまく行かないのか?」という新しい課題を見つけることができます。

 

介護の技術・技能や知識は、共有して活用してこそ【孤立】を無くすことができます。

そのためには、【真似しやすい】ものを「具体的」に示すことが必要となります。

【真似しやすい】ものと【自分オリジナル】なものを使い分けて、少しずつでも”仲間”を増やせれば、自身の業務負担や家族介護の負担を減らしていくことができるかもしれません。

 

以上、今回の”斜め”な目線からの「一案」でした。

この記事を読んで下さった方の「介護」に関する”辛い気持ち”が少しでも

「軽く」なったと思っていただければ幸いです。

【介護業務】 改善か削減のヒントを掴むために業務の視覚化にチャレンジしてみる

【介護業務】それぞれの業務を行っている全体と個人の時間を表やグラフで見える化してみる

このブログは、

介護現場でのリハビリ業務を長く経験している作業療法士

  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験をもとに
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が
  • 高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりする

様々な事柄に対して、”斜め”からの解釈の記事を書いています。

似たような考え方の人には少しの後押しと、

八方塞がりの人には少しの息抜きなど、

介護に関する”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術では、ありませんが皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

頭の中に広がっている【介護業務】をグラフや表にして、普段行っている業務の振り返りをしてみる

同じ介護施設・事業所内での業種による時間割の違い

大概の療法士は分単位の時間割を使用している

個別訓練が多い理学療法士作業療法士などの職種は、一日や1週間のスケジュールを時間割にして、

〇〇時△△分~⬜分間は「誰々さん」の個別訓練

〇〇時~       は「カンファレンス」

などを一覧表にして自己管理している事が多くあります。 

支援ソフトを導入している施設・事業所もあれば、個人でエクセルを使って作成している人もいます。

 

※ 代表的な支援ソフトとして、

タックリハビリテーション支援システム

リハメイト

など、他にも様々な支援ソフトがあります。

(私自身が実際に使用した経験のあるソフトは「タックシステム」です。個人の感想も含めてメリット・デメリットは割愛します) 

基本的なスケジュール管理は表形式で時間と利用者の順番を予約し、実績を入力する形式のため多職種も同時使用すると利用者の時間割と合わせて、一目で確認することができます。

これらのソフトや表を使うことで各自の業務内容やスケジュールを把握し、業務をスムーズに進める準備をしています。

https://2.bp.blogspot.com/-5h3ABQXkvR4/W-0g3xXVV2I/AAAAAAABQNQ/CKW0j23TF9Y7zC--lDTDJ7WoSUES-i4BACLcBGAs/s180-c/kaisya_computer_sports_man.png※いらすとや さんより借用

 

 

介護員や看護師の業務は時間内に複数相手のために時間割を作りにくい

介護員や看護師は基本的に

  • 〇〇時~   起床介助
  • 〇〇時△△分 入浴介助
  • 〇〇時~   バイタルサインチェック

など、項目はありますが定められた範囲時間内に複数の利用者の介護を行なうことが業務内容のため、リハビリ関連職のような分単位の時間割は、なかなか作れません。

結果として、その日の担当者によってフロア全体に必要な時間や安全度に差が生じてしまったりします。場合によっては、次に行うべき業務に間に合わず時間に追われてしまい最終的に記録を書くためのサービス残業が増えていったりします。

https://4.bp.blogspot.com/-lmHccQngtWw/WKbKjNveHfI/AAAAAAABB1k/i4gHYT5GA70W9GE_N2q_SOi-gyi18JzUQCLcB/s180-c/isogashii_hakui_man.png※いらすとや さんより借用

 

図表化できなさそうな頭の中で計算している業務を図表化する

程度の差はあっても頭の中で計算している

実際に一緒に働いていた介護士さん達は、

  • 「この人の起床には〇〇分かかる」
  • 「こちら人は起床後すぐにトイレに行くから〇〇分必要」

など、利用者一人ひとりに必要となる時間の予測を利用者の体調や様子などを見ながら計算してフロアリーダーや他の職員と相談しながら業務を進めていました。

ここまで細かな計算ではなくても、

  • 「あの人は、いつもお話しをするから時間がかかる」
  • 「あの人は、介助に協力的ですぐに次の人に行ける」

など、漠然とした計算と予測は行っているはずです。

https://2.bp.blogspot.com/-PHW69E8l4DE/W2aRKUoipoI/AAAAAAABN2k/zRj1nHf71DgPbFtA7IiI8UVPrCSqpS69ACLcBGAs/s180-c/ai_oinukareru_singularity.png※いらすとや さんより借用

図表化し、業務全般を客観的に見ることができれば、業務改善の切っ掛けとなります。

業務改善に触れている過去記事です。よろしければ、お立ち寄りください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

はじめは全体の計算から、個人の計算は慣れてから

時間割を作るといっても、はじめは予定ではなく実績を一覧にした方が作りやすいと思います。

そして、作るのは個人にかかった時間ではなく

「起床」「排泄」などひと括りに要した全体の時間

色別などで塗りつぶしていくと分かりやすいと思います。

その日の体調や気分などにより、利用者個人に要する時間は変化することを前提にする必要があります。

あらかじめ余裕を作ったつもりでも体調不良や急変、転倒など予想していないことが起こりやすいのも介護の現場では珍しいものではありません。

https://3.bp.blogspot.com/-6xQDS1YyQ-o/V9aG_88Q6fI/AAAAAAAA9mM/-WNjMOkfddEsHWKwxdLfEBrgT9TBZhXOgCLcB/s180-c/kaigo_kurumaisu_obaasan.png※いらすとや さんより借用

 

業務全体と利用者ごとの時間割に慣れたら、職員自身の時間割も作ってみる

前述した介護職員さん達は、お互いに職員同士の時間も予測して業務を進めていました。

やはり、というか当然な話かもしれませんが、このような予測を全く立てず行き当りばったりな業務を行い必要以上に時間がかかってしまう職員もいたので必要だったのかもしれません。

ただし、職員個人の時間割は

職員の優劣をつけるなどの誤りに陥らないように注意する必要があります。

忙しい業務の中で、「時間がかかる」ことは確かに他の職員に負担をかけてしまいがちですが、そのような職員さんならではの情報を集めてくることもありますし、場合によっては業務のポジションを変えてみるという工夫を取り入れるチャンスとなるかもしれません。

とはいえ、介護・介助技術が未熟な場合には、技術向上の機会を作らなければ未熟のままになり、施設・事業所としての向上や技術の底上げは見込めません。

技術の底上げで指導で悩んでいる方は、お試しください。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

まとめ

一見難しそうな介護業務の”見える化”にチャレンジして

【業務改善【業務削減のヒントを

掴み取る!!!

業務の改善や削減は簡単には、できません

しかし、その簡単ではない時間割作成にチャレンジしても業務時間中に無理を強いるチャレンジ方法でない限りは利用者さんは怪我をするような危険は生じません

 

時間割も一度で一気に作成が難しければ、「朝の1業務」または「夕方の1業務」などを試しに行って見るだけでも良いかと思います。

 

大切なのは、小さなステップを一段目の目標に設定することです。

どうせ変えられない思っている時程、不満は強いはず

なので小さな、本当に小さなステップを第一段階として試してみることだと実際の業務についている現在も感じています。

 

私達の業務時間や業務負担の軽減・削減は、自身の健康管理や利用者との余裕ある関わりを作ることでお互いに良い状況を還元する可能性があります。

もし、現在の業務に不満や疑問を感じたら、無理のかからない可能な範囲でお試しください。

 

以上、今回の”斜め”な一案でした。

こんな事を考えながら日々の介護業務を行っている者もおります。

読んで下さった方の一人でも、介護に関する辛い”気持ち”

少しでも「軽く」なったと感じていただければ幸いです。

【ケアアセスメント】に一手間足して、業務負担を減らす試み

【ケアアセスメント】の項目間と自立度の行間を結んで、つながりのある日常生活像を映し出すことがより質の高いケアプランにつながることもある

 

このブログは、

  • 介護現場を長く経験している作業療法士
  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験から、
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が

高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりを
”斜め”の解釈で介護に関する重く辛い

”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術では、ありませんが皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

【ケアアセスメント】が「ケアプラン」の出来を左右する

アセスメントとは

客観的に「評価する」「査定する」などの意味で、「環境アセスメント」などのように「○○アセスメント」として用いられています。

 
ケアアセスメントとは

介護保険利用で必要な「ケアプラン」作成するため”生活の課題”を「調査」し「課題抽出」する時に用いられています。

この【ケアアセスメント】がしっかり行われていないと場合によっては見当違いの「ケアプラン」ができてしまいます。

「ケアプラン」が利用者側だけでなく介護職員にも多大な影響を与えることを以前に記事にさせていただきました。

mezase-rakukai.hateblo.jp

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今回は、根本となる【ケアアセスメント】に関しての”斜め”な一案になります。

 

【ケアアセスメント】のそれぞれの項目での評価を”日常”の生活の流れに結びつけるのは大変な作業

ケアアセスメントでの評価は殆どがチェック項目で簡単になっている

【ケアアセスメント】に限らず介護認定調査など、介護に関する評価ツールは各項目ごとに段階付で分けられています。

  • 食事
  • 排泄
  • 更衣
  • 整容
  • 入浴

等など。

同じように介護の度合いも

  • 自立
  • 見守り
  • 一部介助
  • 全介助

など、表としてみれば生活のどの部分で介助が必要かがわかりやすくなっています。

https://3.bp.blogspot.com/-vB-sipygyWc/XByg7KzXxCI/AAAAAAABQ5c/LXXBhnBAx8Q6A_oP4F4YdnYb9gruzKDowCLcBGAs/s180-c/thumbnail_monitor_blank_doctor.jpg※いらすとや さん

 

 
簡略化したことで手にれた利便性が生活を見えにくくしている

なぜ、簡略化し見えやすくしたはずのツールが生活を見えにくくしているのか。

それは、各評価の項目には

  • 『どのように』
  • 『どれ位の時間で』

行っているのかチェックがない事が理由の一つとしてあります。

なかには、「そのための備考欄や特記事項の欄がある!!!」と思われる方もいらっしゃると思います。

確かに、備考欄や特記事項の欄に書き込む事で一覧では見えない部分を補うことは多少はできます。

 

しかし、ここでいう「生活」とは、私達も含めその利用者の方が朝起きてから

  • どのようにして一日を開始し、
  • 朝食を摂り午前中を過ごし、
  • 昼食や夕食を誰と食べて
  • いつ頃に寝床に入るのか

といった一日の流れが一連の行為として表されていないことが利用者の方の生活を部分部分で切り離してしまい、利用者の方の生活を介護を必要とする項目のみに着眼され易くしてしまっています。

 

https://2.bp.blogspot.com/-_x1OxzwtyVM/W1a5JxsjeoI/AAAAAAABNkQ/GSXTOUFcNL4WCPp6hY6i3uTMX2kiPjfPgCLcBGAs/s180-c/sleep_top_woman_nezou_bad.png  ※ いらすとや さん

 

 

 例えば、です。

皆さんが朝、起きてはじめに行なうことはなんでしょうか?

私は必ず流水で顔を洗います。

人によっては、トイレに行く人もいればお水を飲む人、うがいや口をすすぐことを一番にする人、コーヒーのマシンにスイッチを入れる人など、

朝の行動を順番にするだけでも沢山出てきてしまいます。

https://2.bp.blogspot.com/-EuuBU066lb0/WzSm9Wdj2KI/AAAAAAABNJQ/kJyBX86Kuj4KoNc7RZjKBpJ9jZ1i6AkUACLcBGAs/s180-c/thumbnail_coffee_ippuku_man.jpg ※いらすとや さん

 

こんなことを書いているのは、アセスメントで詳しく評価せずに「ケアプラン」を作成していくと一日と週間のスケジュールを作っていることや場面場面の介助項目ばかりのプランで一日の業務量が膨大になっている「ケアプラン」に関わったことが発端でした。

自分たちの生活では、朝の目覚めから夜寝床に入るまでを自由にデザインしているのに、いざ「ケアプラン」作成のために【ケアアセスメント】を行なうとなると、機械的に評価を行い、表面的に希望に沿った「歩行訓練」などを記載するだけのプランになると残念な気持ちになってしまいます。

 

「生活」をつなげた上で介護の優先順位をつけていく

利用者さん一人ひとり、そのご家族の方も皆それぞれの生活スタイルやパターン、ルーティンなどがあります。

入所系・居宅系のどちらにおいても、全てに応えることはおそらく不可能です。

しかし、”その人らしさ”QOL(生活の質の向上)を目指すのならば、「集団生活だからしょうがない」という言葉だけで済ましてよい訳では無い筈です。

 

一度、利用者の生活をしっかりと把握し、「どのような」介護を受けながらの生活を望んでいるのか希望を踏まえた上で、それぞれの施設・事業所で対応が可能なことと不可能なことを選別し、利用者やご家族の方に説明することがお互いの意思を確認するためにも必要です。

 

生活を見通した【アセスメント】と「ケアプラン」は業務負担も減らせるかも

機械的な介護業務から個別主体の「ケアプラン」が増えることは一見すると、業務負担が増えてしまいそうに見えます。

しかし、不必要の方に起き上がり介助をしたりオムツ交換をしている状態よりも、それぞれの利用者にピンポイントで必要な介護を行なうように一人ひとりの「ケアプラン」作成を工夫して提供することのほうが場合によっては、

現場で働く人達に余計な業務負担をかけないことにつながることもあります。

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さいごに

介護保険サービスでは、離職率の高さ””人手不足””低賃金”などが切迫した問題となっています。

それぞれの施設・事業所で様々な工夫や対策を実行していますが、好転している施設・事業所は殆どありません。

そんな中で、場合によっては一手間かかってしまいますが、少しでも業務負担を減らすための一工夫に関する一案でした。

読んでくださった方の”介護”に関する”気持ち”が少しでも「軽く」なっていただければ幸いです。

介護職種が感じる【孤独】を減らすことへの試み

情報と知識、知恵を共有して【孤独】を減らす

このブログは、

  • 介護現場を長く経験している作業療法士
  • 認知症祖母の通い介護を現在進行系で行っている経験から、
  • 介護現場で働く人や自宅で介護している人が
  • 高齢者介護の場面で迷ったり嫌になったりする、

多くを

”斜め”の解釈で介護に関する重く辛い

”気持ち”をほんの少し「軽く」したいと思って書いています。

直接的な介護技術では、ありませんが皆さんのお役に立てれば幸いです。

今回は自身でも、とても難しいと感じている『孤独』に関して書いてみました。

 

介護職種は”生産”と”消費”が直結している分、積み上げた「技術」の有効性を実感しにくい

介護現場における「技術」とは

インターネットで「介護技術」と検索すると、”移乗動作”など様々なスキルアップセミナーのサイトが表示されます。

移乗動作の介助方法だけでも、古武術式介助やスーパートランスなど、「安心・安全・理にかなった」介助方法を身につけることで、互いに無理のかからない介護生活を送ることを目標に技術習得に励みます。

https://3.bp.blogspot.com/-OuPZmtzex-g/W6DTTi9wXsI/AAAAAAABO7M/veh1TomK49g_YIc1Q9-mEMQlyHJXaV78gCLcBGAs/s180-c/job_tsuuyaku_youyaku_hikki.png※ いらすとや さんより借用

 

「技術」と「技能」の違い

「技術」とは

理論を実際に役立たせる、わざや方法(小学館 例解学習国語辞典 第10版)

①科学を実際に応用し、役立てるわざ。

②物事を(たくみに)行なうわざ。(①②:岩波 国語辞典 第4版)

 

「技能」とは

物事をうまくおこなう技術的な能力。うでまえ。わざ。(小学館 例解学習国語辞典 第10版)

物事をおこなう腕前。(①②:岩波 国語辞典 第4版)

 

研修会やセミナーで習得するのは「技術」で

利用者個々人に合わせて「技術」を選択して使いこなすのが

「技能」です。

「技術」を使いこなすためには「技能」が必要で、介護現場では「中身の濃い

”知識と経験”がないと役に立つことが少ない」的な言われ方をします。

 

※ よい家計 というサイトの

fromportal.com

では、イメージしやすく説明されています。

 

「技術」は伝達するけど「技能」は・・・

施設・事業所からの業務としてセミナーや講習会に参加した時には、「伝達講習」という形で同じ職場内に「技術」を広める活動を行なうことが多いはずです。

伝達された「技術」が”有効”と判断されれば瞬く間に「技術」を現場で活用しようとするでしょう。

しかし、獲得し発揮する「技術」が性別や個人差の影響を受けない類のものでなければ、様々な利用者と職員が行き交う介護現場では、期待通りの効果を発揮することができなくなってしまいます。

その時により効果的に発揮できるようにするのが「技能」となります。

現在の介護現場の忙しさで「技能」の伝達を適切に行なうためには非常に密な意思伝達が必要となります。

http://2.bp.blogspot.com/-JEPeDe2oxO4/VlAZSrAkE1I/AAAAAAAA05Q/qViOgJ-S6gs/s180-c/pose_puzzle_kumiawaseru.png※ いらすとや さんより借用

 

介護「技術」を”生産””消費”の面から

他業種は「技術」を発揮する際に沢山の評価を付与して価値を高めてもらえる

ここで、ちょっと切り口を変えて介護などのサービス業と他の生産業などの他業種と比べてみます。

私達が住んでいる社会は”生産””消費”が『仕事』として成り立っています。

お菓子や車など製造業では、”新開発”や”特許出願中”などの広告のように新たな「技術」で”生産”された【品物】は”物流””販売”といった他業種の手を経て”消費者”の手元に届き利用されます。

つまり、獲得した「技術」を発揮する際に沢山の人々の『評価』を受ける機会が与えられることになります。

発揮した「技術」が需要を満たすものでなかった場合には、大きな痛手を受けるデメリットもありますが、認められた時のメリットは大きいと言えると思います。

 
介護現場での「技術」が”生産”ならば”消費”はすぐに行われ、付加価値は付けられにくい

一方で介護現場で介護「技術」を”生産”と捉えた場合、”消費”は瞬間的に行われます。これは、飲食業なども含めた大半のサービス業に言えることと思います。

※ サービス業のなかでもコンビニや小売店などの「販売業」では、既に”付加価値”の付いた商品を扱い「技術」として発揮するのは”接客態度”やポップ作りや展示方法など瞬間的な”消費”とは違う側面もあります。

車イスとベッドの乗り移りという移乗動作の介護「技術」は、一連の動作に取り掛かる時には「声かけ」などから”生産””消費”同時進行で行われていくため”付加価値”がつきにくくなります。

そして、”消費”された「技術」は直接対応した利用者からの評価という「個人の価値基準」に左右されます。

※ 最近はSNSなどによる「口コミ」なども増えていますが、いずれにしても「個人的」な価値基準による評価の側面が強いことに変わりはないと思います。

仮にホテルなどの宿泊業のようにサービス業としての「コンテスト」が介護業界で行われたとして、実際に毎日現場で汗を流している介護職員の何割が『コンテスト優勝!!!』という肩書で紹介された「技術」を獲得し発揮しようとするでしょうか?

「技術」として獲得意欲は高くても”生産”として発揮するかどうかは利用者個々人に合わせなければ不具合が生じる危険を意識する「技能」が働く筈です。

 

「技術」は発揮するだけでは物足りない、他者に影響を与えた実感が獲得した「技術」に自信と意欲を与える

介護現場に限らず、社会の中で『孤独』を感じるのは、

  • 話題・価値観が合わない
  • 話を聞いてもらえない

など、他者に影響を与える機会または他者から影響を受ける機会が極端に少ないときというのは、周囲に友人や知人がいても”疎外感”や『孤独』感を感じる場合が多いのではないでしょうか。

介護現場でも似たようなことが言えると考えています。

折角、習得・獲得した「技術」も自分自身だけで使っていて周囲の人が利便性や利用者に対する安全性などの効果を認識してくれなければ、目の前の利用者との個別的な”生産”と”消費”のみで完結してしまいます。

これは、新たに獲得した「技術」に限らず、これまでの経験や知識など全般にも言えるかもしれません。

https://4.bp.blogspot.com/-YhtXKhx5-CM/WR_KiDM7kmI/AAAAAAABEXM/GXAsRRoRJl0ztmis7bt2lQy183zfb4stwCLcB/s180-c/business_jouhou_koukan.png※ いらすとや さんより借用

 

職員同士は議論しても折衷案まで出せれば良いかも、「話にならない」が一番怖い

「こうやった方が安全なのに」、「この方法だと効率が良いのに」など「利用者のため」や「自分たちの安全(腰痛など)のため」という目的をもって接しても理解しようとしない聞こうとしない同僚と一緒では孤立・「孤独」になっていくのではないでしょうか。

例え、お互いの意見が合わなくとも相手の主張に耳を傾けることと相手も自身の意見に耳を貸してくれる状態であれば、「落とし所」が見つけられるかもしれません。

一番危険なのは、利用者や職員同士の安全や安楽等の”介護の目的”が無視された状態で話し合いも議論も行なうことができないと思わぬ事故や怪我のリスクが高くなってしまうことと思います。

 

介護「技術」の”使い所”を導き出す「技能」の伝達や共有化で少し『孤独』感を減らす

介護の「技術」は一定の練習や知識を取り入れることで高めることが可能です。しかし、利用者一人ひとりの体の動かし方や職員に対する接し方が違う現場で一律で同じ方法が通用することはありません。

仮に移乗動作介助の「技術」として”支えるポイント”が伝達できたとしても、体調の変化があらわれやすいのも高齢者介護の特徴です。

「前回と同じ様に支えたはずなのに上手くいかない」なんて事はよくある話です。そうなった時に「支えるポイントをズラす」、「加える力加減を調整する」、「体調不良を疑い看護師に報告する」などの判断は、過去の”経験”から導き出されます。

そういう意味では、介護「技術」の伝達以上に普段フロアで何気に行っている「利用者の情報」を共有するという「技能」につなげる「業務」の方が『孤独』を減らす手がかりになるのではないでしょうか。

フロアでの情報共有を有効的に行なうためには、業務にかかる時間の工夫も必要だと思います。こちらもよろしければ、一読お願いいたします。

mezase-rakukai.hateblo.jp

 

今回は、介護職員の感じる『孤独』を”気持ち”の面から切り取ってみました。最近大きな問題になっている物理的な”人材不足”に関しては、地域的な面や人口データの面などで今回は取り上げませんでした。

これまでの記事以上に難題で”即解決”というよりは「議題の切り口」になれば役に立てるのだろうか、との思いです。

もし、読んでくださった方の一人でも介護に関する”気持ち”がほんのちょっとでも「軽く」なったと感じていただけたら幸いです。